![]() ニューロパシーの治療法
专利摘要:
対象におけるニューロパシーを治療または予防するのに有効な条件下で、局所的に活性なキノリン化合物またはこれらの薬学的に許容される塩を、それを必要とする対象に局所的に投与することによって、小径線維ニューロパシーが治療または予防される。主題の活性キノリン化合物によってグリア細胞由来神経栄養因子(GDNF)受容体が調節され、これらの化合物は、局所ローションに製剤化され得る。 公开号:JP2011511838A 申请号:JP2010546821 申请日:2009-02-03 公开日:2011-04-14 发明作者:コーフアス,ガブリエル;マーテイー,ジヨシユア・シー 申请人:チルドレンズ・メデイカル・センター・コーポレーシヨン; IPC主号:A61K31-4706
专利说明:
[0001] 本出願は、同じ発明者:ともにBoston、MAのGabriel CorfasおよびJoshua C.Murtieによって2008年2月12日に出願されたUS Ser No.61/028,024に対する優先権を主張する。] [0002] 本出願の主題は、NIH(National Institute for Health)助成金No.NS035884の援助を得てなされた。米国政府は、一定の権利を有する。] [0003] (発明の分野) 本発明は、小径線維ニューロパシーの治療または予防の方法に関する。] 背景技術 [0004] 小径線維ニューロパシー(SFN)は、末梢神経系の小径の無髄神経線維の変性または機能不全によって特徴付けられる障害である(1、2)。SFNの患者は、感覚消失または慢性疼痛を含めた種々の症状を伴う感覚不良を有する。その高罹患率にも関わらず、SFNの原因は、ほとんど理解されておらず、今のところ有効な治療法はない。SFNの初期段階は、一般的に、神経細胞体の損傷がなく神経終末の変性を伴う(3)ので、本発明者らは、神経支配の標的、すなわち皮膚への治療薬の送達は、全身的な薬物送達法で一般的に観察される副作用を最小化し得る有効な非侵襲性の手法になるのではないかと考えた。] [0005] このように使用し得る分子を考えた際に、本発明者らは、神経栄養因子に焦点を絞った。これらは、発生中に末梢神経の生存および機能を調節するので(4、5)、末梢性ニューロパシーの治療における潜在的に有用な治療薬と考えられている。さらに、特定の成長因子の発現の低下が、末梢性ニューロパシーの複数のモデルにおいて観察されており(6、7)、これらの成長因子の低レベルが、疾患原因に関与し得ることが示唆されている。これらの成長因子の一つであるGDNFは、小径の無髄神経線維の適切な発生および生存に必要である(5、8)。生後早期において、発生中の無髄神経線維の大部分は、神経成長因子(NGF)への依存性からGDNFへの依存性に切り替わる(5)。この変化と同時に、後根神経節知覚ニューロンによるNGF受容体(TrkA)の発現の漸進的な減少、およびそれに対応する、GDNFファミリー受容体の発現における増加が起こる(4)。末梢神経発生および機能における、GDNF経路の既知の役割ならびにGDNFファミリーのリガンドおよび受容体の発現のパターンに基づいて、本発明者らは、GDNF受容体リガンドの皮膚への適用が、SFNを治療するために使用し得るかどうか試験することに決めた。この問題に取り組むために、異なる発病過程に起因するSFNの2つのマウスモデルを使用した。1つのモデルにおいて、進行性SFNは、無髄シュワン細胞(NMSC)機能の破壊に起因する(6)。もう1つのモデルにおいて、急性発症SFNは、c線維神経終末におけるTRPV1チャネルを活性化し、皮膚における無髄線維神経終末の損傷および温痛覚(9)の損傷を誘発する毒素(レシニフェラトキシン、RTX)による処置によって引き起こされる。本発明者らは、罹患皮膚領域へのGDNF受容体リガンドの局所送達が、両方のタイプのSFNにおける変性を防ぎ知覚機能を維持するのに十分であることをここに示す。さらに、本発明者らは、非ペプチド性GFRα1アゴニストであるXIB4035および関連のキノリンは、インビボで末梢神経に栄養因子支援を提供することができ、したがってSFNの治療における有用な治療薬であることを実証する。] [0006] 7−クロロ−2−(o−クロロスチリル)−4−[4ジエチルアミノ−1−メチルブチル]アミノキノリンホスフェート)、および2−(2−クロロスチリル)−4−(デルタ−ジエチルアミノ−アルファ−メチルブチルアミノ)−7−クロロキナゾリン(CAS RN 57942−32−2;CAS 10023−54−8)としても知られているN4−{7−クロロ−2−[(E)−2−(2−クロロ−フェニル)−ビニル]−キノリン−4−イル}−N1,N1−ジエチル−ペンタン−1,4−ジアミン(XIB4035)の使用が、記載されており、例えば、Tokugawaら、Neurochem Intnl、2003年、42巻、81−86頁;WO01003649;およびJP 2008−230974に記載されている。] [0007] 国際公開第01003649号 特開2008−230974号公報] 先行技術 [0008] N.R.Hollandら、Ann Neurol 44巻、47頁(1998年7月) D.Lacomis、Muscle Nerve 26巻、173頁(2002年8月) D.R.Cornblath、A.Hoke、Curr Opin Neurol 19巻、446頁(2006年10月) W.Luoら、Neuron 54巻、739頁(2007年6月7日) D.C.Molliverら、Neuron 19巻、849頁(1997年10月) S.Chenら、Nat Neurosci 6巻、1186頁(2003年11月) R.Hellweg、G.Raivich、H.D.Hartung、C.Hock、G.W.Kreutzberg、Exp Neurol 130巻、24頁(1994年11月) M.Zwickら、J Neurosci 22巻、4057頁(2002年5月15日) Y.L.Hsieh、H.Chiang、T.J.Tseng、S.T.Hsieh、J Neuropathol Exp Neurol 67巻、93頁(2008年2月) Tokugawaら、Neurochem Intnl、2003年、42巻、81−86頁] [0009] (発明の要旨) 本発明は、(a)式] [0010] (式中、R1−R7は、それぞれ独立に、H、ヒドロキシ、ハロゲン、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアルケニル、置換または非置換のアルキニル、置換または非置換のアリールアルキル、置換または非置換のアミン、置換または非置換のアルキルアミン、置換または非置換のジアルキルアミン、置換または非置換のアルコキシ、置換または非置換のアリール、置換または非置換のヘテロアリール、置換または非置換のアルコキシ、置換または非置換のハロアルキルである。)の抗末梢性ニューロパシー性キノリン化合物、またはこれらの薬学的に許容される塩を、対象における末梢性ニューロパシーを治療または予防するのに有効な条件下で、局所的に投与するステップを一般的に含む、それを必要とすると決定された対象における小径線維末梢性ニューロパシーの治療または予防のための方法および組成物を提供する。] [0011] 特定の実施形態において、上記方法は、例えば、対象もしくは患者における小径線維ニューロパシーを検知もしくは診断することによって、対象がそれを必要としていること、または対象が、ニューロパシーになる際だったリスクを有することを決定する先行ステップをさらに含む。] [0012] 特定の実施形態において、上記方法は、ニューロパシーの重度の低減、またはニューロパシーの発症遅延などの、結果として得られた、対象への効果を検知する後続ステップをさらに含む。] [0013] 本発明は、以下の特定の実施形態のすべての選択的な組合せを包含する。 R2は、ハロゲン、特にClであり; R5は、置換アミン、特に場合によって置換されているアルキルで置換されている第二級アミンであり、特にここで、このアルキルは、1−メチル−3−ジエチルアミノブチル、1−メチル−4−ジメチルアミノブチル、1−エチル−4−ジメチルアミノブチル、1−エチル−4−ジエチルアミノブチル、または1−メチル−4−ジエチルアミノブチルなどのジアルキルアミンで置換されており:] [0014] R7は、特に] [0015] などの置換アルケニル、特に場合によって置換されているフェニルで置換されているエテニルであり、 および/または ここで、R8は、水素またはCl、特にオルト−クロロなどのハロゲンであり、 例えば、ここで、上記化合物は、式] [0016] を有する。] [0017] 別の態様において、本発明は、対象における末梢性ニューロパシーを治療または予防するために有効な条件下で、グリア細胞由来神経栄養因子(GDNF)受容体GFRα1またはGFRα2のアゴニストを対象に局所的に投与するステップを一般的に含み、特に、アゴニストがXIB4035である、それを必要とすると決定された対象における小径線維末梢性ニューロパシーを治療または予防するための方法および組成物を提供する。] [0018] 別の態様において、本発明は、(a)主題の抗末梢性ニューロパシー性キノリン化合物、またはこの薬学的に許容される塩、および(b)局所適用のために製剤化された、薬学的に許容される担体を含む局所ローションを提供する。] [0019] (発明の特定の実施形態の記述) 一実施形態において、本発明は、(a)式] [0020] (式中、R1−R7は、それぞれ独立に、H、ヒドロキシ、ハロゲン、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアルケニル、置換または非置換のアルキニル、置換または非置換のアリールアルキル、置換または非置換のアミン、置換または非置換のアルキルアミン、置換または非置換のジアルキルアミン、置換または非置換のアルコキシ、置換または非置換のアリール、置換または非置換のヘテロアリール、置換または非置換のアルコキシ、置換または非置換のハロアルキルである。)の化合物、またはこの薬学的に許容される塩を、対象における小径線維末梢性ニューロパシーを治療または予防するために有効な条件下で、対象に局所的に投与するステップを含む、それを必要とすると決定された対象、特にヒトにおける小径線維ニューロパシーを治療または予防する方法を提供する。] [0021] 本明細書で使用される「アルキル」は、直鎖または分枝鎖(例えば、エチル、イソプロピル、t−アミル、または2,5−ジメチルヘキシル)または環式(例えば、シクロブチル、シクロプロピルまたはシクロペンチル)であってよく、1から24個の炭素原子を含む飽和炭化水素基を意味する。この定義は、この用語が、単独で使用される場合も、これが、「ハロアルキル」および類似の用語などの複合用語の部分として使用される場合も当てはまる。いくつかの実施形態において、好ましいアルキル基は、1から4個の炭素原子を含むものであり、これらは、「低級アルキル」とも称される。いくつかの実施形態において、好ましいアルキル基は、5または6から24個の炭素原子を含むものであり、これらは、「高級アルキル」とも称されることがある。] [0022] 本明細書で使用される「アルケニル」は、2から24個の炭素を含み、2個の水素の除去によって形成される少なくとも1個の炭素−炭素二重結合を含む直鎖または分枝鎖炭化水素を意味する。「アルケニル」の代表例には、それだけには限らないが、エテニル、2−プロペニル、2−メチル−2−プロペニル、3−ブテニル、4−ペンテニル、5−ヘキセニル、2−ヘプテニル、2−メチル−1−ヘプテニル、3−デセニルなどが含まれる。本明細書で使用される「低級アルケニル」は、アルケニルのサブセットであり、1から4個の炭素原子を含む直鎖または分枝鎖炭化水素基を意味する。] [0023] 本明細書で使用される「アルキニル」は、2から24個の炭素原子を含み、少なくとも1個の炭素−炭素三重結合を含む直鎖または分枝鎖炭化水素基を意味する。アルキニルの代表例には、それだけには限らないが、アセチレニル、1−プロピニル、2−プロピニル、3−ブチニル、2−ペンチニル、1−ブチニルなどが含まれる。本明細書で使用される「低級アルキニル」は、アルキルのサブセットであり、1から4個の炭素原子を含む直鎖または分枝鎖炭化水素基を意味する。] [0024] 「アルコキシ」は、(例えば、メトキシ、エトキシおよびt−ブトキシなどの)別の炭化水素基への共有結合が可能である酸素置換基も有する上述のアルキル基を意味する。] [0025] 本明細書で使用される「アルキルチオ」は、本明細書で定義されたチオ部分を介して親分子部分に付加された、本明細書で定義されたアルキル基を意味する。アルキルチオの代表例には、それだけには限らないが、メチルチオ、エチルチオ、tert−ブチルチオ、ヘキシルチオなどが含まれる。] [0026] 「アリール」または「芳香族環部分」は、単環または多環であり得る芳香族置換基を意味し、これらの多環は、一緒になって縮合している、共有結合している、またはエチレンもしくはメチレン部分などの共通の基に結合している。芳香族環は、それぞれヘテロ原子を含むことがあり、したがって「アリール」は、本明細書で使用される「ヘテロアリール」を包含する。アリールの代表例には、アズレニル、インダニル、インデニル、ナフチル、フェニル、テトラヒドロナフチル、ビフェニル、ジフェニルメチル、2,2−ジフェニル−1−エチル、チエニル、ピリジルおよびキノキサリルが含まれる。「アリール」は、他に指示がない限り、置換または非置換のアリールを意味し、したがって、アリール部分は、ハロゲン原子、またはニトロ、カルボキシル、アルコキシ、フェノキシなどの他の基で場合によって置換されていてよい。さらに、アリール基は、(例えば、2−ピリジル、3−ピリジルおよび4−ピリジルのように)そうでなければ水素原子で占有されるアリール基上の任意の位置で他の部分に結合していてよい。] [0027] 「ヘテロアリール」は、1個または複数の炭素原子がヘテロ原子で置換されている環式芳香族炭化水素を意味する。ヘテロアリール基が、2個以上のヘテロ原子を含んでいる場合、これらのヘテロ原子は、同じまたは異なっていてよい。ヘテロアリール基の例には、ピリジル、ピリミジニル、イミダゾリル、チエニル、フリル、ピラジニル、ピロリル、ピラニル、イソベンゾフラニル、クロメニル、キサンテニル、インドリル、イソインドリル、インドリジニル、トリアゾリル、ピリダジニル、インダゾリル、プリニル、キノリジニル、イソキノリル、キノリル、フタラジニル、ナフチリジニル、キノキサリニル、イソチアゾリル、およびベンゾ[b]チエニルが含まれる。好ましいヘテロアリール基は、5および6員環であり、O、N、およびSから独立に選択される1から3個のヘテロ原子を含む。各ヘテロ原子を含めてヘテロアリール基は、置換されていなくてよく、または化学的に可能な場合、1から4個の置換基で置換されていてよい。] [0028] 本明細書で使用される「ハロ」または「ハロゲン」は、−Cl、−Br、−Iまたは−Fを意味する。] [0029] 本明細書で使用される「ハロアルキル」は、本明細書で定義されたアルキル基を介して親分子部分に付加された、本明細書で定義された少なくとも1個のハロゲンを意味する。ハロアルキルの代表例には、それだけには限らないが、クロロメチル、2−フルオロエチル、トリフルオロメチル、ペンタフルオロエチル、2−クロロ−3−フルオロペンチルなどが含まれる。] [0030] 本明細書で使用される「ヒドロキシ」は、−OH基を意味する。] [0031] 本明細書で使用される「アミン」または「アミノ」は、水素原子、アルキル基、アリール基、またはこれら3種の組合せに対して単結合によって結合している窒素原子を意味する。アミノ基を含む有機化合物は、アミンと称される。アミンは、無機化合物のアンモニア、NH3の誘導体である。アンモニア中の水素の1個、2個、またはすべての3個が、アルキルまたはアリール基で置換されている場合、得られる化合物は、それぞれ、第1級、第2級、または第3級アミンとして知られている。] [0032] 特定の実施形態において、R2は、ハロゲンであってよく、R5は、置換アミンであってよく、および/またはR7は、] [0033] などの置換アルケニルであってよく、ここで、R8は、Hまたはハロゲン、例えば、Clであってよい。] [0034] 好ましい実施形態において、R2は、Clであり、R5は、] [0035] であり、R7は、] [0036] である。] [0037] 主題の局所的に活性な、抗末梢性ニューロパシー性キノリン化合物は、市販されており、および/または従来の有機合成を用いて容易に生成される。関連する誘導体化スキームは、当技術分野で知られており、「Synthesis of substituted4−(δ−diethyl amino−α−methylbutylamino)−2−styrylquinolines」、Berenfel’d,V.M.;Yakhontov,L.N.;Yanbukhtin,N.A.;Krasnokutskaya,D.M.;Vatsenko,S.V.;Rubtsov,M.V.Zhurnal Obshchei Khimii(1962年)、32巻、2169−77頁、CODEN:ZOKHA4 ISSN:0044−460X;「Syntheses in the isoquinoline series.Hofmann degradation of 1−phenyl−substituted1,2,3,4−tetrahydroisoquinolines」、Rheiner,A.,Jr.;Brossi,A.F.Hoffmann−La Roche & Co.,A.−G.、Basel、Switz.Helvetica Chimica Acta(1962年)、45巻、2590−600頁、CODEN:HCACAV ISSN:0018−019X;「Synthesis and antileishmaniasis activity of 2−(2’−chlorostyryl)−4−(δ−diethylamino−α−methylbutylamino)−7−chloroquinazoline diphosphate」、Yakhontov,L.N.;Zhikhareva,G.P.;Mastafanova,L.I.;Evstratova,M.I.;Pershin,G.N.;Moskalenko,N.Yu.;Pushkina,T.V.;Kutchak,S.N.;Fadeeva,N.I.;ら、VNIFI、Moscow、USSR.Khimiko−Farmatsevticheskii Zhurnal(1987年)、21巻(1号)、38−49頁、CODEN:KHFZAN ISSN:0023−1134;および「Reaction products of 4−[[4−(diethylamino)−1−methylbutyl]amino]−7−chloroquinaldine with o−chlorobenzaldehyde」、Uritskaya,M.Ya.;Anisimova,O.S.;Tubina,I.S.;Vinokurova,T.Yu.;Pershin,G.N.;Moskalenko,N.Yu.;Gus’kova,T.A.;Kutchak,S.N.;Stebaeva,L.F.Vses.Nauchno−Issled.Khim.−Farm.Inst.、Moscow、USSR.Khimiko−Farmatsevticheskii Zhurnal(1983年)、17巻(11号)、1334−40頁、CODEN:KHFZAN ISSN:0023−1134などに記載されている。] [0038] 抗末梢性ニューロパシー活性は、以下に示される局所製剤および好都合な動物モデルにおいて容易に確かめられる。主題の化合物は、局所的に活性な、抗ニューロパシー性キノリン、特にアミノキノリン、特に4−および8−アミノキノリン、特にクロロキン(クロロキンおよびこの誘導体)であり、表1−3の化合物を含む。] [0039] ] [0040] ] [0041] ] [0042] 本発明の別の態様は、グリア細胞由来神経栄養因子(GDNF)受容体のモジュレーターを対象に投与するステップを含む、対象におけるニューロパシーの治療および予防の方法を対象とする。] [0043] 特定の実施形態において、上記モジュレーターは、GDNF受容体GFRα1および/またはGFRα2のアゴニストであってよい。上記アゴニストは、非ペプチジルアゴニストであってよく、特にXIB4035である。] [0044] 本発明のさらなる一態様は、主題の抗末梢性ニューロパシー性キノリン化合物またはこの薬学的に許容される塩、および局所適用のために製剤化された薬学的に許容される担体を含む局所ローションを対象としている。] [0045] 別の態様において、本発明は、1種または複数の薬学的に許容される担体(添加剤)および/または賦形剤と一緒に製剤化された、本明細書に記載された化合物の1種または複数の治療有効量を含む「薬学的に許容される」組成物を提供する。本発明の医薬組成物は、例えば、クリーム、軟膏、ドロップ、ゲル、または制御放出パッチもしくはスプレーとして局所適用に適合されたもの、または、例えば、クリームもしくは泡沫として皮膚に適用される持続放出製剤を含めた、固体または液体形態での投与用に特に製剤化することができる。] [0046] 本発明の特定の態様には、局所ローション製剤が含まれる。局所ローションは、本明細書に記載された化合物の1種または複数の治療有効量および局所用担体を含む。局所担体には、それだけには限らないが、クリーム、軟膏、ドロップ、ゲル、または制御放出パッチもしくはスプレーまたは皮膚に適用される持続放出製剤が含まれる。好適な担体成分には、それだけには限らないが、鉱油、モノステアリン酸ソルビタン、ポリソルベート60、セチルエステルワックス、セテアリルアルコール、2−オクチルドデカノール、ベンジルアルコール、流動石油、ホワイトペトロリアム(white petroleum)、プロピレングリコール、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレン化合物、乳化ろうおよび水が含まれる。] [0047] 「薬学的に許容される」という語句は、合理的な利益/リスク比に釣り合って、過剰な毒性、刺激、アレルギー反応、または他の問題もしくは合併症を伴わずに、適切な医学的判断の範囲内で、ヒトおよび動物の組織と接触する使用に好適な材料、組成物、および/または用量形態を意味するように本明細書で使用される。] [0048] 本明細書で使用される「薬学的に許容される担体」という語句は、1つの器官または体の部分から、別の器官または体の部分へ、主題の抽出物を運搬または輸送することに関与する、液体または固体の増量剤、賦形剤、添加剤、または溶媒封入物質などの薬学的に許容される物質、組成物またはビヒクルを意味する。それぞれの担体は、製剤の他の成分と適合し、患者に有害ではないという意味において「許容され」なければならない。薬学的に許容される担体として役立ち得る物質のいくつかの例には、糖、例えば乳糖、ブドウ糖、およびショ糖;デンプン、例えばコーンスターチおよびバレイショデンプン;セルロース、およびこの誘導体、例えばカルボキシルメチルセルロースナトリウム、エチルセルロースおよび酢酸セルロース;トラガカント末;麦芽;ゼラチン;タルク;添加剤、例えばカカオ脂および坐剤ワックス;油、例えばラッカセイ油、綿実油、サフラワー油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油およびダイズ油;グリコール、例えばプロピレングリコール;ポリオール、例えばグリセリン、ソルビトール、マンニトールおよびポリエチレングリコール;エステル、例えばオレイン酸エチルおよびラウリン酸エチル;寒天;緩衝剤、例えば水酸化マグネシウムおよび水酸化アルミニウム;アルギン酸;滅菌蒸留水;発熱原物質非含有水;等張食塩水;リンゲル液;エチルアルコール;pH緩衝液;ポリエステル、ポリカーボネートおよび/またはポリ無水物;および医薬製剤に使用される他の無毒性適合物質が含まれる。] [0049] 湿潤剤、乳化剤および潤滑剤、例えばラウリル硫酸ナトリウムおよびステアリン酸マグネシウム、ならびに着色料、離型剤、コーティング剤、および香料、保存剤および酸化防止剤も、組成物中に存在してよい。] [0050] 本発明の化合物は、経口で、非経口で、例えば、皮下に、静脈内に、筋内に、 腹腔内に、鼻腔内滴下で、吸入で、または粘膜、例えば、鼻、咽頭、および気管支の粘膜への適用によって投与することができる。これらは、単独でまたは好適な医薬担体とともに投与することができ、錠剤、カプセル、粉末、溶液、懸濁液、または乳濁液などの固体または液体形態であり得る。] [0051] 本発明の活性化合物は、例えば、不活性な賦形剤と一緒に、もしくは吸収できる食用の担体と一緒に経口投与することができ、または、これらは、硬質もしくは軟質カプセル中に封じ込めることができ、または、これらは、錠剤に圧縮することができ、または、これらは、治療食の食物と直接混合することができる。経口の治療のための投与について、これらの活性化合物は、添加剤と混合し、錠剤、カプセル、エリキシル剤、懸濁液、シロップなどの形態で使用することができる。このような組成物および調剤は、少なくとも0.1%の活性化合物を含む必要がある。上記組成物中の化合物の百分率は、当然、変えることができ、好都合に、単位の重量の約2%から約60%の間であってよい。このような治療的に有用な組成物中の活性化合物の量は、好適な用量が得られるような量である。本発明による好ましい組成物は、経口用量単位が、約1から250mgの間の活性化合物を含むように調製される。] [0052] 錠剤、カプセルなどは、トラガカントゴム、アラビアゴム、コーンスターチ、またはゼラチンなどの結合剤;リン酸二カルシウムなどの添加剤;コーンスターチ、バレイショデンプン、アルギン酸などの崩壊剤;ステアリン酸マグネシウムなどの潤滑剤;およびショ糖、乳糖、またはサッカリンなどの甘味剤を含むこともできる。用量単位形態が、カプセルである場合、これは、上記のタイプの材料に加えて、脂肪油などの液体担体を含むことができる。] [0053] 種々の他の材料が、コーティングとしてまたは用量単位の物理的形態を変更するために存在し得る。例えば、錠剤は、セラック、糖、または両方でコートすることができる。シロップは、活性成分に加えて、甘味剤としてのショ糖、保存剤としてのメチルおよびプロピルパラベン、染料、およびチェリーまたはオレンジ風味などの矯味剤を含むことができる。] [0054] これらの活性化合物は、非経口的に投与することもできる。これらの活性化合物の溶液または懸濁液は、ヒドロキシプロピルセルロースなどの界面活性剤と好適に混合された水中で調製することができる。分散液も、油中のグリセロール、液体ポリエチレングリコール、およびこれらの混合物中で調製することができる。例示的な油は、石油、動物、植物、または合成起源の油、例えば、ラッカセイ油、ダイズ油、または鉱油である。一般に、水、食塩水、水性デキストロースおよび関連した糖溶液、ならびにプロピレングリコールまたはポリエチレングリコールなどのグリコールは、特に注射溶液用に好ましい液体担体である。通常の貯蔵および使用条件下で、これらの調剤は、微生物の増殖を防ぐための保存剤を含む。] [0055] 注射用途に適する医薬形態には、無菌水溶液または分散液および無菌注射溶液もしくは分散液の即席調製用の無菌粉末が含まれる。すべての場合において、上記形態は、無菌でなければならず、容易な注射可能性(syringability)が存在する程度に流動性がなければならない。これは、製造および貯蔵の条件下で安定でなければならず、細菌および真菌などの微生物の汚染作用に対して保護されなければならない。担体は、例えば、水、エタノール、ポリオール(例えば、グリセロール、プロピレングリコール、および液体ポリエチレングリコール)、これらの好適な混合物、および植物油を含む溶媒または分散媒であってよい。] [0056] 本発明の化合物は、エアゾールの形態で気道に直接投与することもできる。エアゾールとしての使用について、溶液または懸濁液中の本発明の化合物は、従来のアジュバントを含む好適な噴射剤、例えば、プロパン、ブタン、またはイソブタンのような炭化水素噴射剤と一緒に、加圧エアゾール容器に詰めることができる。本発明の物質は、ネブライザーまたはアトマイザーなどの非加圧形態で投与することもできる。] [0057] 本発明の化合物は、乾燥粉末の形態で気道に直接投与することもできる。乾燥粉末としての使用について、本発明の化合物は、吸入器の使用によって投与することもできる。例示的な吸入器には、計量吸入器および乾燥粉末吸入器が含まれる。計量吸入器すなわち「MDI」は、液化噴射剤中に溶解した医薬組成物または液化噴射剤に懸濁化した微粉化粒子などの製品を充填した圧力抵抗性の缶または容器である。組成物の正確な用量が患者に送達される。乾燥粉末吸入器は、非常に小さな体積に圧縮された医薬組成物の乾燥粉末粒子を生成する圧縮空気源で動作可能なシステムである。吸入について、システムは、それぞれ、医薬組成物の単一用量を収容した複数のチャンバーまたはブリスターおよび単一用量を放出するための選択したエレメントを有する。] [0058] 好適な粉末組成物には、例として、乳糖または気管支内投与用に許容される他の不活性粉末と完全に混合された活性成分の粉末調剤が含まれる。上記粉末組成物は、エアゾールディスペンサーによって投与することができ、または壊すことができるカプセル中に入れ、このカプセルを、患者が装置に挿入し、この装置は、このカプセルに穴を開け、吸入に適する一定の流れで上記粉末を吹き出すことができる。上記組成物は、噴射剤、界面活性剤、および共溶媒を含むことができ、好適な計量弁によって閉じられる従来のエアゾール容器中に充填することができる。] [0059] 実施例 最初に、本発明者らは、非ミエリン形成細胞(NMSC)中のerbB受容体機能が、ドミナントネガティブerbB受容体の発現によって除去されているトランスジェニックマウス系(GFAP−DN−erbB4)を使用した(6)。21日齢のあたりで、これらのマウスは、温痛覚の喪失、Remak束(NMSCによって囲まれた無髄軸索)の衰弱、c線維の変性およびNMSCの死を含めたSFNの病徴を示し始める。この変性過程は、末梢神経におけるGDNF発現のレベルの劇的な減少と同時に起こり、GDNFの喪失は、このモデルにおいてSFN(6)の病因に関係し得ることを示唆している。] [0060] このモデルにおけるGDNF受容体活性化による標的由来の栄養因子支援の効果の第1の試験として、本発明者らは、GFAP−DN−erbB4マウスを、ケラチン14プロモーター(K14−GDNF)の制御下で皮膚にGDNFを過剰発現している先に特徴付けしたマウス系と交雑させた(8)。これらのマウスにおいて、皮膚におけるGDNF発現は、野性型の皮膚で見出されるものの約6倍と高く、知覚終末の数量増加をもたらし(8)、トランスジェニックGDNFは、活性であり、知覚ニューロンへの影響を有することを示している。重要なことに、この過剰神経支配にもかかわらず、K14−GDNFマウスは、正常な感覚挙動を有し、他の点で正常であり(8)、皮膚におけるGDNFの過剰発現は、有害な効果を有さないことを示している。] [0061] GFAP−DN−erbB4およびK14−GDNF二重および一重トランスジェニックマウスを、ホットプレートテストを使用して知覚機能について試験した。先に示されたように、成体(6週齢)のK14−GDNFマウスは、本アッセイにおいて正常に反応したが(8)、GFAP−DN−erbB4マウスは、劇的な温痛覚の喪失を有し、30秒後にホットプレートから取り出さねばならなかった(6)。対照的に、GFAP−DN−erbB4::K14−GDNF二重トランスジェニックマウスにおける足引っ込め潜時は、野性型のものと区別がつかず、GFAP−DN−erbB4マウスの知覚欠損は、皮膚におけるGDNFの過剰発現によって救われたことを示している。] [0062] GFAP−DN−erbB4マウスの本発明者らの先の特徴付けにおいて、本発明者らは、温痛覚の喪失は、Remak束の破壊を含めて末梢神経構造における劇的な変化と関係があることを示した(6)。したがって、本発明者らは、電子顕微鏡検査を使用して、4つの遺伝子型のマウスにおいてRemak束構造を調査した。注目すべきことに、GFAP−DN−erbB4::K14−GDNF二重トランスジェニックマウスは、多くの正常な外見のRemak束を含んだ。有害な熱刺激に反応するマウスの能力は、足蹠におけるc線維知覚終末に依存し、症候性SFNの患者は、表皮神経線維密度の低下を有するので(10)、本発明者らは、これらの終末は、GFAP−DN−erbB4マウスにおいて破壊されたか、またその場合、これらは、GDNFの過剰発現によって救われるかを試験した。P30における神経マーカータンパク質遺伝子産物9.5(PGP9.5)の発現によって確認された自由神経終末の定量化は、野性型の皮膚に比べてK14−GDNFマウスの皮膚における過剰神経支配の先の報告を確認したが(8)、GFAP−DN−erbB4マウスは、この年齢の皮膚における神経終末減少を示した。二重トランスジェニックマウスにおける温痛覚の救助と一致して、本発明者らは、GFAP−DN−erbB4マウスと比較してGFAP−DN−erbB4::K14−GDNFマウスの皮膚において神経終末の保護を観察した。GDNFの過剰発現は、GFAP−DN−erbB4マウスの軸索表現型を改善しただけではなく、シュワン細胞死の程度も低減し、神経支配の標的に送達された栄養因子支援は、神経に沿ったグリア細胞の健康を保護することを示している。重要なことに、二重トランスジェニックマウスの坐骨神経におけるDN−erbB4の発現のレベルは、GFAP−DN−erbB4マウスにおけるものと類似しており、二重トランスジェニックマウスにおけるSFNの復帰は、DN−erbB4発現へのGDNFの作用によるものではないことを示している。これらの結果は、皮膚におけるGDNFの過剰発現は、NMSCにおけるDN−erbB4の発現によって生成される神経に沿った解剖学的表現型も救うことを示している。] [0063] 上述の結果は、皮膚におけるGDNFの過剰発現は、GFAP−DN−erbB4マウスに見出されるもののような進行性SFNを治療するのに使用し得ることを示している。しかし、K14−GDNFマウスは、胚発生からこの因子を過剰発現するので、発生における変化が、表現型の救助に貢献している可能性は、見過ごすことはできない。さらに、ヒトの治療を考えた場合、GDNFの過剰発現は、遺伝子治療のいくらかのタイプを必要とし、この遺伝子治療は、これ自体の欠点および合併症を有する。したがって、本発明者らは、SFN用の治療法として皮膚におけるGDNFシグナル伝達を活性化するための代替手法を試験することが必要であると感じた。GDNFなどのタンパク質は、皮膚を通して容易には拡散しないので、本発明者らは、GDNF受容体GFRαl(11)の非ペプチジル小分子アゴニストであるXIB4035が、有用な代替物となるかを試験した。XIB4035は、ヒトの細胞およびマウスの細胞の両方においてGFR□1GDNF受容体に結合することによってRet補助受容体を活性化することが先に示された(11)。] [0064] 本発明者らは、XIB4035(1.2mM)を含有するクリームを作製し、これを、離乳時(P21)に開始して4週間、1日に2回、GFAP−DN−erbB4および野性型マウスの後足に直接適用した。重要なことに、この齢までに、GFAP−DN−erbB4マウスは、ニューロパシーの病徴(6)を既に示す。したがって、これらの実験は、Retシグナル伝達の活性化は、疾患の発症後に治療効果を有するかを試験する。対照クリームの潜在的効果を対照するために、両方の遺伝子型のマウスを、薬物を含まないベースクリームで同じように処置した。処置の開始前および処置期間を通して7日毎に、マウスを有害熱刺激への反応について試験した。4週の処置期間にわたって、野生型マウスの挙動は、クリーム中のXIB4035の存在と関係なく正常に留まったが、対照クリームを処置されたGFAP−DN−erbB4マウスは、本発明者らが未処置動物(6)において見出したように、次第に温痛覚を喪失した。対照的に、XIB4035を含有するクリームを処置された場合、GFAP−DN−erbB4マウスは、温痛覚の劇的な保護を示し、これらの挙動は、野生型マウスの挙動と類似している。GFAP−DN−erbB4マウス(6)の本発明者らの先の特徴付けから予想されるように、点状の機械的刺激に対する反応閾値は、処置の4週間後、すべての群で正常に留まり、薬物は、機械刺激受容に対して効果を有さなかったことを示している。総じて、これらの発見は、XIB4035による局所治療は、過敏症を誘発することなく、有害熱刺激に反応するSFNを有するマウスの能力を保護することを示している。これらは、罹患していないマウスのXIB4035による処置は、熱または機械的刺激に反応するこれらの能力に対して有害効果を有さなかったことも示している。] [0065] 解剖学的な視点から、本発明者らが、二重トランスジェニックマウスにおいて見出したことと同じように、XIB4035による4週間の処置は、Remak束およびc線維軸索の変性を防いだ。形態計測による解析は、XIB4035処置は、GFAP−DN−erbB4マウスにおいてc線維軸索のサイズもRemak束毎のc線維の数も保護することを示した。さらに、NMSCアポトーシスも、XIB4035を処置されたGFAP−DN−erbB4マウスにおいて著しく低減された。興味深いことに、GDNFの過剰発現のように、薬物処置は、GFAP−DN−erbB4マウスの足蹠皮膚における知覚神経終末の変性を防いだだけでなく、これは、野性型の皮膚における神経終末の密度を増加した。] [0066] SFNが、常にグリア細胞機能不全によって引き起こされる可能性は低いので、本発明者らは、異なる発病のメカニズムに起因するSFNへのXIB4035による治療の有効性を試験することが必要であると考えた。したがって、本発明者らは、レシニフェラトキシン(RTX)により誘発されるSFN(9)における本発明者らの治療手法の有効性を試験した。RTXにより誘発されるSFNは、TRPV1チャネルに結合し、これらを活性化してカルシウム流入をもたらすことによって、c線維終末を標的とし、皮膚神経支配の喪失および温痛覚(9)の喪失を誘発する超強力なカプサイシン類似体の腹腔内注射を含む。RTX注射後、マウスを、XIB4035により即座に処置する、または処置を12時間遅らせた。両方の処置実例とも、類似の結果をもたらした。] [0067] GFAP−DN−erbB4マウスに見られる効果と類似して、XIB4035の処置は、RTXモデルにおいて温痛覚を著しく改善した。RTX処置の7日後、足引っ込め潜時は、対照クリームを処置された動物において著しく増加された。対照的に、XIB4035を処置されたRTXを注射した動物は、有害な熱に対して反応するこれらの能力の著しい保護を有した。さらに、皮膚の神経支配は、RTXを注射したマウスにおけるXIB4035処置の結果として保護された。温痛覚および皮膚神経支配の保護に基づいて予想されるように、Remak束構造も、XIB4035を処置されたRTXを注射した動物において著しく改善された。c線維の面積およびRemak束当たりの線維の数の両方とも、RTXにより誘発されるSFNにおけるXIB4035の処置によって改善された。] [0068] 総じて、これらの結果は、SFNは、神経支配の標的に神経栄養因子受容体のリガンドを供給して、送達の侵襲的または全身的経路の代わりを提供することによって治療することができることを示している。「遺伝子治療」または「局所の」薬理学的手法のいずれかを使用して、本発明者らは、皮膚へのGDNF受容体リガンドの適用は、2つのSFNのマウスモデルにおいて神経構造および機能の保護をもたらすことを示している。SFNは、多くの疾患、例えば、糖尿病の遅発性合併症として頻繁に生ずるので、GDNF受容体リガンドの局所適用は、最初の疾患症状、例えば、高血糖症が現れた後の予防療法として考えることができる。にもかかわらず、薬物のマウスへの局所適用は、感覚不良の発症後に有効であったので、本発明者らの研究は、このタイプの処置は、患者がSFNの病徴を表した後にさえ役立ち得ることを示している。] [0069] GFAP−DN−erbB4マウスの本発明者らの先の分析(6)とともに本明細書に示された結果は、成体の神経における成長因子の役割への洞察も提供している。新たな状況は、神経に沿ったシュワン細胞によって生成されるGDNFは、c線維構造および機能の維持に必要であること、および内因性GDNFは、知覚神経終末へのGDNFまたは合成リガンドの適用によって置き換えることができることである。類似のメカニズムが、他の神経において作用している場合、このタイプの治療的介入を使用して、中枢神経、すなわち視神経が関与するものを含めた、他のニューロパシーを治療することができる。さらに、GDNFファミリー、例えば、脊髄運動ニューロンの受容体を発現している他のニューロンが関与する変性過程を処置するための、このタイプの薬物の筋内注射を用いる使用を考える必要がある。さらに、これらの結果は、皮膚内の細胞または細胞部分におけるチロシンキナーゼシグナル伝達は、非ペプチジル分子の局所適用によって調節することができることを示している。したがって、本明細書に示された結果に加えて、この戦略は、皮膚癌などの他の障害を局所的に治療するためにも有用であり得る(12、13)。] [0070] 末梢性ニューロパシーの治療薬としての神経栄養因子の全身または髄腔内注射の有効性の先の動物試験は、有望な結果を提供している(14−16)。しかし、末梢性ニューロパシーを治療するための成長因子の注射を用いるヒトでの試験は、重い副作用をもたらす結果に終わる、または全く効果がなかった。例えば、末梢性ニューロパシーを患う糖尿病患者またはHIVニューロパシーを患う患者におけるNGF治療の有効性を調べる試験は、病徴の重篤性の患者の知覚におけるいくらかの改善を示したが、筋肉痛、末梢浮腫、および痛覚過敏を含む副作用も観察された(17−19)。他の神経障害のためのGDNF注射の試験は、重篤な副作用によって損なわれた。例えば、GDNFの脳室内投与は、パーキンソン病患者にわずかな利益しか提供しなかった一方で、体重減少、食欲不振、および吐き気をもたらした(20)。本発明者らの結果は、神経栄養因子受容体、例えばGDNF受容体リガンドのための小分子アゴニストによる局所治療は、全身性送達に関連する副作用を伴わずに末梢性ニューロパシーの有効な治療を提供し得ることを示している。] [0071] 動物およびRTXを使用するニューロパシーの誘発。使用するトランスジェニックマウス系は、前述の通りであった(6、8)。食事および水が自由に得られる動物施設で動物を飼育した。静かな環境で1日の同じ時間に、行動実験を行った。55℃に加熱した「制御されたホットプレート痛覚消失メーター(analgesia meter)」(Columbus Instruments)を用いて、ホットプレートテストを実施した。足引っ込め潜時を、マウスが熱刺激に目に見えて反応(例えば、足をなめること、足を上げること、またはプレートから跳ね降りること)するのに要する時間として測定した。上に上げられている針金格子に動物を置いている時の一連のvon Freyフィラメントによる後足の足底表面の刺激によって、機械的感受性を試験した。目で見える引っ込め反応を引き起こす最低の力として、閾値を求めた。少なくとも30gの体重の8週齢ICRマウスに、RTX(50mg/kg)またはビヒクル(等張食塩水中の10% Tween−80、10%エタノール)(9)を腹腔内注射した。] [0072] XIB4035の調製および使用。XIB4035(1.2mM、Matrix Scientific、Columbia、SC)を含むクリームは、N−メチル−ピロリドン(5%)、ミリスチン酸イソプロピル(5%)および石油ゼリー(90%)から構成された。対照のクリームは、XIB4035を除いて同じ成分を有した。イソフルランで麻酔したマウスの後足に、P21で始めて9日間(坐骨神経中の細胞死の分析用)または4週間(GFAP−DN−erbB4を用いるすべての他の研究)、クリームを1日に2回適用した。RTXにより誘発されるニューロパシーの治療は、RTXの注射の時またはRTXの注射の12時間後に始まり、1週間にわたり、1日に2回続いた。] [0073] プラスチック包埋および電子顕微鏡検査。組織を(6)におけるように調製した。少しの間、0.1Mカコジル酸緩衝液(pH7.2)中の2%パラホルムアルデヒド、2.5%グルタルアルデヒドおよび0.03%ピクリン酸をマウスの心臓内に潅流させた。組織を4℃で終夜、後固定しエポン包埋した。極薄切片を切断し、セロイジンを塗布した格子上に集め、酢酸ウラニルおよびクエン酸鉛を用いて染色した。Tecnai G2 Spirit BioTWIN透過型電子顕微鏡を用いて写真を撮った。] [0074] 免疫組織化学。マウスに2.5% Avertinで麻酔をかけ、足蹠の皮膚を切除し、0.1Mリン酸緩衝液(pH7.3)中の4%パラホルムアルデヒド、14%ピクリン酸中で、4℃で終夜、浸漬固定し、20%ショ糖中で、4℃で終夜、凍結防止した。組織をOCTに包埋し、30□mで切断し、PBS+0.1% Triton−X100中で5分間3回洗浄することによって切片を浮かせながら染色し、PBS+0.1% Triton−X100+10%正常ヤギ血清中で30分間ブロックし、次いで、PGP9.5ウサギポリクローナル抗体(Ultraclone、1:1000)とともに、4℃で終夜インキュベートした。切片をPBS+0.1% Triton−X100中で10分間3回洗浄し、次いで、ロバ抗ウサギAlexa−488(Invitrogen)1:300中で、2時間、室温でインキュベートした。核をDAPIで染色し、切片をGel−Mountでマウントした。] [0075] 細胞死の検出。坐骨神経をマウスから切除し、PBS中の4%パラホルムアルデヒドを注ぎ、4℃で終夜固定した。神経をOCTに包埋し、16□m厚の横断切片を次のとおりTUNEL用に処理した。切片を、PBSで5分間3回洗浄し、次いで10mMトリス/HCl pH7.5中のプロティナーゼK消化緩衝液(0.02U/mL)で、37℃で30分間洗浄した。消化切片を、室温で20分間、4% パラホルムアルデヒドで固定し、次いでPBS中で5分間3回洗浄した。アポトーシス核を、In Situ Cell Death Detection Kit(Roche)を用いて同定した。核をDAPIで染色し、切片をGel−Mountでマウントした。] [0076] ] 実施例 [0077] 好ましい実施形態を、本明細書で詳細に叙述および記載したが、本発明の精神から逸脱することなく、種々の変更、付加、置換などがなされ得ることは、関連技術分野の当業者には明らかであり、したがって、これらは、添付の特許請求の範囲において定義される本発明の範囲に含まれるものと考えられる。本明細書に引用されたすべての参考文献、およびこれらの中に引用された参考文献は、あたかも、それぞれが、明確に個別に、参照により組み込まれるよう指示されていたかのように、参照により本明細書に組み込む。]
权利要求:
請求項1 治療または予防を必要とすると決定された対象における小径線維末梢性ニューロパシーを治療または予防する方法であって、式(式中、R1−R7は、それぞれ独立に、H、ヒドロキシ、ハロゲン、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアルケニル、置換または非置換のアルキニル、置換または非置換のアリールアルキル、置換または非置換のアミン、置換または非置換のアルキルアミン、置換または非置換のジアルキルアミン、置換または非置換のアルコキシ、置換または非置換のアリール、置換または非置換のヘテロアリール、置換または非置換のアルコキシ、置換または非置換のハロアルキルである。)の抗末梢性ニューロパシー性キノリン化合物、またはこの薬学的に許容される塩を、対象における末梢性ニューロパシーを治療または予防するのに有効な条件下で、対象に局所的に投与するステップを含む、方法。 請求項2 R2がハロゲンである、請求項1の方法。 請求項3 R2がClである、請求項1の方法。 請求項4 R5が置換アミンである、請求項1の方法。 請求項5 R5が、である置換アミンである、請求項1の方法。 請求項6 R7が置換アルケニルである、請求項1の方法。 請求項7 R7が、(R8は水素またはハロゲンである。)である置換アルケニルである、請求項1の方法。 請求項8 R7が、(R8はClである。)である置換アルケニルである、請求項1の方法。 請求項9 R7が、である置換アルケニルである、請求項1の方法。 請求項10 化合物が、式を有する、請求項1の方法。 請求項11 化合物が、表1、表2表3の式を有する、請求項1の方法。 請求項12 対象がヒトである、請求項1の方法。 請求項13 請求項1の方法であって、対象における小径線維ニューロパシーを検知することによって、対象が前記方法を必要とすることを決定する先行ステップをさらに含む、方法。 請求項14 結果として得られた小径線維ニューロパシーの低減を検知する後続ステップをさらに含む、請求項1の方法。 請求項15 治療または予防を必要とすると決定された対象における小径線維末梢性ニューロパシーを治療または予防する方法であって、対象における末梢性ニューロパシーを治療または予防するのに有効な条件下で、グリア細胞由来神経栄養因子(GDNF)受容体GFRα1またはGFRα2のアゴニストを対象に局所的に投与するステップを含む、方法。 請求項16 請求項15の方法であって、対象における小径線維ニューロパシーを検知することによって、対象が前記方法を必要とすることを決定する先行ステップをさらに含む、方法。 請求項17 結果として得られた小径線維ニューロパシーの低減を検知する後続ステップをさらに含む、請求項15の方法。 請求項18 アゴニストがXIB4035である、請求項15の方法。 請求項19 局所ローションであって、抗末梢性ニューロパシー的に有効な量の、式(式中、R1−R7は、それぞれ独立に、H、ヒドロキシ、ハロゲン、置換または非置換のアルキル、置換または非置換のアルケニル、置換または非置換のアルキニル、置換または非置換のアリールアルキル、置換または非置換のアミン、置換または非置換のアルキルアミン、置換または非置換のジアルキルアミン、置換または非置換のアルコキシ、置換または非置換のアリール、置換または非置換のヘテロアリール、置換または非置換のアルコキシ、置換または非置換のハロアルキルである。)の抗末梢性ニューロパシー性キノリン化合物またはこの薬学的に許容される塩、および局所適用のために製剤化された薬学的に許容される担体を含む、局所ローション。 請求項20 化合物が、式を有する、請求項19の局所ローション。
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